平野ぶらぶら #10  平野郷十三口のおじぞうさん(樋ノ尻口地蔵)

平野ぶらぶら #10

樋ノ尻口地蔵
樋ノ尻口地蔵

「樋ノ尻口地蔵」さん、です。
平野郷は戦国時代に発展した環濠自治都市です。

樋ノ尻口地蔵さんは平野公園の北西角、商店街の続きの通を抜けたところです。
商店街を抜けると急に道幅が広くなります。ここも昔はカギに曲がっていて、外側の道の部分が広く拡張された名残だと思われます。おかげでお地蔵さんの前は広々としてぱっと開けた感じです。お地蔵さんはとても大きく立派です。比較的新しいものと思われますが… 私の生まれ育った地域なのですが… 子供の頃から毎日前を通っていたのに… 夏まつりの時も地蔵盆の時も…
実はお地蔵さんをきっちり見たのは久しぶりで、子供の頃の記憶ではこんな感じじゃなかったような… 祭りの時にでも詳しい方に聞いときます。お堂はずっとこんな感じでした。
お堂の隣は野堂東組のだんじり小屋です。

大坂夏の陣、真田幸村が家康一行を狙ってお堂の中に爆薬を仕掛け、狙い通り休憩中に爆発したものの、家康は小用のため外していて難を逃れた。その時の爆発でお地蔵さんの首が全興寺さんまで飛んだ。
そんな話が残っています。そういえば小さい頃は首のない地蔵さんがおられるんだと思い、怖くて覗けなかったです。

そしてこのお堂にはしおりが置いてあります。平野郷のお地蔵さんの話とか、地蔵菩薩、六地蔵、十三口の地蔵さんの地図、そして樋ノ尻口地蔵さんのポストカードまで、セットになってOPPの袋に入ってます。自費で用意されてるようです。どなたが作っておられるのか近所のおばちゃんに聞いときます。去年の祭りの時はすでにあったような… 
広告が入ってるわけでもなく、公的なものでもなく、お地蔵さんのことを伝えようとする想い。本当に平野の人の地元愛を感じます。びっくりしました。

「樋ノ尻口地蔵」さんは平野東商店会、平野公園の一角におられます。

この記事を書いた人

久保 徹也